ボクシングマンガと聞くと、どの作品を思いつきますか?
昔のマンガだと「あしたのジョー」とか「リングにかけろ」、
今だと「はじめの一歩」あたりでしょうか。
人間ドラマを強く描いた「神様はサウスポー」もボクシングマンガとしてオススメですよ。
心優しい牧師がボクサー
主人公はアメリカの修道院で育てられた心優しい牧師である早坂弾。世界チャンピオンの夢を
果たせなかった父のため、父のライバルだったボクサーの子供で
世界チャンピオンになると約束した井上美鈴の為、その兄の為、みんなとの約束を
果たすために世界チャンピオンを目指すというストーリーです。
アメリカで育てられたということで、言葉は少々カタコト、字は書けない、神に祈る牧師と
いうことでボクサーとはかけ離れた心優しい弱々しい青年が、
リングに上がると容赦なく相手を打ちのめしますw
子供の頃の回想シーンが度々ありますが、その都度自分を犠牲にしてでも父の為に
尽くす姿に何度も泣かされます。
綺麗な絵と魅力あふれるキャラが勢揃い
このマンガ、というよりこの作者の書くマンガの魅力はとにかく絵が綺麗ということ。
この作者の別の作品で「空のキャンパス」というマンガがあります。
珍しく体操を題材にしたマンガなんですが、
こちらもとても絵が綺麗ですごく読みやすいです。
基本的に絵が綺麗なマンガが好きですね(笑)
出典:「神様はサウスポー」第一巻より
早坂 弾(はやさか だん)
このマンガの主人公であり、世界チャンピオンを目指すボクサー。
とにかく心優しいキャラです(笑)
父の靴下に穴が空いていた時、生地が無かったので自分の靴下を切って生地に使ったり、
サンタクロースには父の為に美味しいご飯を作ってあげる為にフライパンをおねだりしたり、
自分のセーターをばらして父の為にマフラーを編んであげたり等など。
そんな弾ですが、リングに上がると相手がグロッキー状態でもストップがかかってないので
殴り続けたり、死ぬ覚悟がなければリングに上がる資格はないと言い放つ等
リング上では容赦ありませんw
弾は試合前に必ず十字をきってお祈りするシーンがありますが、これは自分の為ではなく
相手ボクサーの為で、相手は祈る時間が無い(すぐに倒されてしまう)という意味です。
これがすごくかっこよく、子供の頃友達との勝負事ではキリスト教でもないのに
真似て十字切ってお祈りしていた思い出があります(笑)
出典:「神様はサウスポー」第一巻より
井上 美鈴(いのうえ みすず)
弾の幼馴染(?)というか、ともに父親がボクサーでお互い世界チャンピオンを目指した
ライバル同士でした。5度も一緒に戦った程の仲でしたが、最後の試合で
美鈴の父は死んでしまいます。そのときに弾の父親、早坂仁は「世界チャンピオンには
なれなかったけど、世界チャンピオンを育ててみせる」とトレーナーとして亡き友に誓い、
弾は「父にボクシングを教わって世界チャンピオンになる」と美鈴と約束しました。
弾と美鈴は同じくらいの年齢ということもあり、恋愛模様も描かれています。
肝心の弾は修道院で母親の存在すら分からずに育てられたこともあり、
なかなか発展しない上に、のちに恋のライバルまで現れることに(笑)
出典:「神様はサウスポー」第一巻より
井上 旭(いのうえ あきら)
美鈴の兄で、弾が所属する井上ジムのトレーナーであり経営者です。弾に負けじと
自分も世界チャンピオンを目指してプロボクサーになりましたが
子供の頃の不慮な事故で片目が殆ど見えなくなりチャンピオンはあきらめることに。
その事実を弾に伝え、自分の夢も弾に託すシーンは涙ものですね。
普段はドジな役どころが多いので、数少ない見せ場です(笑)
出典:「神様はサウスポー」第二巻より
北村 友樹(きたむら ゆうき)
弾のデビュー戦の対戦相手にして、最大最強のライバル。幼い頃、中南米の小国の内乱に
巻き込まれ、父、母を失い姉とも生き別れに。父は自分の目の前で自分を庇って銃殺され、
一晩中泣き叫んだときに言葉を失い、寡黙な殺人者となりました。
弾と対戦するまでは16戦全敗ですが、暴走による反則負けで対戦者はほとんどが
再起不能になっており、うち一人は死んでいます。
そんな殺人者ボクサーでしたが、弾との試合でフェアプレーを続ける弾に心をうたれ
感情を取り戻し正統派ボクサーに生まれ変わります。
そんな経由もあって、弾と友樹は親友でありライバル関係となります。
毎回涙なしには読めない感動作品
このマンガはボクシング漫画ですが、人間関係を強く描いており、大半が
試合以外のシーンだあったり、子供の頃の回想シーンだったりします。
一つ一つの話がすごく丁寧に作られていて、当時はまだ小学生でしたが
涙もろいアラフォーとなった今、涙なしでは読めません(笑)
絵もとても綺麗で読みやすい、オススメの感動マンガですよ♪
でわでわ♪