テニスを題材にしたマンガはそれほど多くありませんが、週刊少年サンデーで
30巻まで続いた「LOVe」というマンガがあります。
女では絶対男に勝てないスポーツでもあるテニスで、まだ身体が未発達の高校生のうちに
男に扮して戦う女の子のテニス漫画となっています。
この作品は作者の「B.B」という代表作と同じ世界感で描かれていまして、
主人公は「B.B」の最後でも登場しているそうです。
自分は「B.B」を読んでいないのでイマイチ分からない登場人物が多数出てきます(笑)
何でも出来る女の子がテニスで男に挑むストーリー
出版社:小学館 作者:石渡治
主人公の高樹愛は小笠原諸島に向かう船の中で、テニスのボレーの壁打ちをしている
鯨岡洋平と出会います。面白そうにやってるように見えた愛は、洋平にラケットとボールを
借りて壁打ちを始めます。最初はコツが分からなかった愛ですが、すぐにコツを覚えて
夢中になり2時間程続けていました。人だかりを集めて注目を集めていた愛に対して
洋平は走る船の上で、強い向かい風が吹く中、サーブでボールを遠く離れたマストに当てて
跳ね返ったボールをキャッチしてみせます。これを見た愛はまた興味をもち、その場にいた
森岡真理からボールを借りてやってみたところ、数球でマストに当てることに成功します。
目に焼き付けてまねする愛に洋平は只者ではない雰囲気を感じ取ります。
テニスに興味を持った愛は洋平にテニスを申し込みます。ラケットを初めて握って一週間で
中学生でもトップレベルの洋平と互角で戦っていましたが、最後は男と女の決定的な差、
「パワー」の前に敗れます。
女は男には勝てないという結論に納得出来ない愛でしたが、真理から高校生の間なら
可能と言われ、もう一度洋平と試合をすることを決心します。ところが洋平は小笠原諸島では
練習相手もいない程のレベルだった為、学生テニス界の強豪、蘭山学園に転入します。
愛は男子高校生に扮して、テニス界No.2の黒百合高校へ進学します。
男子高校生として、洋平と正々堂々と試合をするために。
登場人物
一巻より
高樹 愛(たかぎ あい)
この作品の主人公です。何でも出来るようにならないと生きていくことすら出来ない
父との5年間の過酷な生活の中で、頭脳、身体ともに超人的なスキルを身に着けます。
その能力を生かしてテニスでもすぐに上達しますが、洋平の前に「女」であることが原因で
負けてしまいます。身体にまだ差のないジュニアの間にもう一度洋平と戦うことを決意し、
髪をバッサリ切って、歳も誤魔化して男子高校生に扮します。
一巻より
鯨岡 洋平(くじらおか ようへい)
小笠原諸島で育ち、テニスのさらなる上達の為に本土に渡り全国屈指の蘭山高校に進学
します。そこでも高校No.1の山城剛に圧勝するなど「怪物」と呼ばれることになります。
小笠原諸島で勝利した愛が自分を追って、男として黒百合高校に進学したことを知り、
インターハイで決着をつける約束をします。
一巻より
デビッド・ミリアム
小笠原諸島で牧師をしていますす。世界No1のテニスプレーヤーでもあるジャック・
ミリアム・スペンサーの兄でもあります。利き腕を怪我してテニスが出来なくなって
しまいましたがコーチとしての腕前は十分で、洋平に基礎を教えたり男になると決心した
愛を鍛え上げます。
一巻より
森岡 真理(もりおか まり)
小笠原諸島の海洋センターに呼ばれた職員ですが、学生時代にテニスで全国ベスト4になった
実績があったのも呼ばれた理由です。小笠原諸島では洋平の練習相手すらいない状態の為、
実績のある真理が呼ばれて試合を組まれようとされますが、愛が代わりに試合すると
言い出し、真理は代わりに愛にテニスの基本を教えようとします。が、愛の圧倒的な能力の
前にただただ驚愕し続けます。最後は愛に男になる決心をさせた張本人となります。
五巻より
漣 丈太郎(さざなみ じょうたろう)
高校テニス界No.2の実力の持ち主で、黒百合四天王の一人。テニスの実力は抜群で
一度見た技はどんな技でも使えるようになる程の実力者ですが、
性格がかなり荒々しく野獣とも言われています。
男に扮した愛に欲情してキスしたりする等まさに野獣です。
五巻より
日向 三月(ひゅうが みづき)
黒百合四天王の一人で、漣とは親友です。身長を活かした強烈なフラットサーブが
武器で、サーブだけなら高校No1と言われています。
実力はあるものの性格が控えめだからか、漣の二番手で満足していましたが
漣を尊敬しており憧れでもあったものの愛に負けた時、本当の力に目覚めます。
五巻より
瀬川 継(せがわ つぐる)
愛と同じ黒百合の新入部員としてテニス部に来た中学No1の実力者です。
当初、背の低い愛をチビ呼ばわりして敵視していましたが、その圧倒的実力に惹かれていき、
また男に扮している愛に欲情してしまう気持ちに葛藤し続けます。
男と思ってる状態の愛に友情以上の気持ちで支えます。
「B.B」を知らないと?な人物も出てくるものの、テニス漫画として及第点
自分はこの作者の作品「B.B」を知りません。wikiによるとボクシング漫画のようですが、
マフィアや戦場が舞台にもなったりしている作品みたいですね。その作品の最後に
今回の主人公、高樹愛が生まれるようです。
「B.B」から引き続き登場する人物がいたり、愛がやたらと父の影を追う場面が
描写されるので父である「B.B」の主人公はとんでもないキャラだったんだと
想像出来ます(笑)
「B.B」の人間関係が描かれている描写は正直理解出来ませんでしたが、この作品の本来の
ストーリーにはそこまで影響がないので、知らなくても十分楽しめる作品となっています。
でもまあ、愛の父親がどんなキャラだったのかも気にはなりますので、そのうち
漫画喫茶とかで読んでみたいと思います。
でわでわ♪