大学時代、上がりの役を覚えたばかりで友達と麻雀をよくやっていました。
そんな折連載が始まりみんなで読んでいて盛り上がったのが
「哲也~雀聖と呼ばれた男~」です。
原作の小説も大人気の作品
漫画:星野泰視
小説「麻雀放浪記」が原作になった作品で、主人公は原作の作者でもある阿佐田哲也。
ということで、作者の実話を元にしたストーリーだとずっと思っていました。
実際は麻雀を題材にした小説の中でのお話だったわけで、作者も阿佐田哲也という名前は
ギャンブル系の小説の時のペンネームだそうで、他のペンネームでも多くの作品を描かれた
小説家です。wikipedia見るまで知りませんでしたw
作者自体はもちろん麻雀の玄人だったようで、麻雀を大衆に広めたということで
実際に雀聖と呼ばれていたそうですが。
あらすじ
物語は戦争直後、軍需工場へ勤労動員されたいたところから始まります。
仕事中、ドジばかりして上官に怒られるあるおっちゃんにギャンブルを教えてもらいます。
ある日空襲警報が鳴って、全員が防空壕に避難する中、おっちゃんは逃げようとする哲也に
「運の悪い奴が死ぬんだ」と言って寝転がります。
空襲の後、工場だけが無事に残っていて、おっちゃんも生きてました。この出来事で
哲也は運の大切さを学んだようです。
その後、終戦のドサクサにまぎれて就職し、職場の先輩にカモとして狙われてオイチョカブを
やる羽目になって、一文無しになる寸前で運を掴みギャンブラーとして目覚めます。
オイチョカブを通じて後のライバルにもなる印南と出会い、麻雀が儲かることを
教えてもらい、一番お金を持っている米兵が集まる横須賀へと旅立ちます。
登場人物
この作品に出てくる登場人物は殆どが雀士です。どれも個性的なキャラクターで
麻雀を知っている人であれば突っ込みたくなる雀士ばかりですw
出典:
左:第一巻より
右:第三巻より
阿佐田 哲也(あさだ てつや)
作者にしてこの作品の主人公です。通り名は「黒シャツ」「坊や哲」。
第一話の冒頭で、「この物語は実話をもとに再構成したものです」
という説明があるので完全に実際にあった話とずっと信じてましたw
麻雀だけでなくオイチョカブでもギャンブラーとしての才能を発揮します。
作品を通じて表情はずっとクールで感情を表しません。気配や流れから
相手の待ち牌を読んでることから、無表情を通すのもギャンブラーとしての
戦い方の一つだということを伝えてるのかなと思われます。
作品中には感情をモロに表す雀士もいっぱいいるんですがw
出典:第三巻より
早見 たつを(はやみ たつを)
本名が出てくることが殆どなく、名前ではピンとこないんですが
ダンチと呼ばれている哲也のオヒキです。
ドジでお調子者のトラブルメーカー的なおちゃらけキャラです(笑)
負けるシーンも多いんですが、哲也の「鳴けるか?」サインに対して、
ほぼ完全に答えたり、積み込みやら一通りの技も使え、
一晩で九蓮宝燈を二回和了った事があるらしく、相当の腕前のはずですね。
出典:
左:第一巻より
右:第三巻より
印南 善一(いんなみ ぜんいち)
哲也に麻雀が儲かることを教えた人物です。きっかけは会社のオイチョカブの場で
知り合い、哲也がイカサマを使って印南に勝ちます。印南はその方法との交換条件に
もっと儲かる方法を教えるとして、麻雀を教えました。
哲也は麻雀はかじった程度でしたが、オイチョカブを通じてギャンブラーとしての才能を
開花させた上で雀荘に行ったところ、その場の空気や捨て牌から相手の待ちが分かることを
実感し、イカサマなしでも勝てることが分かり、雀士となることを決心します。
印南とは後に、お互い凄腕の雀士として成長してから再会し、勝負することになります。
再会したときは別人のような風貌に(笑)
出典:第二巻より
房州(ぼうしゅう)
哲也に麻雀の技を教えた師匠です。イカサマ無しの運だけで勝負する哲也の麻雀を
「昼間の麻雀」と呼び、技を駆使する新宿では勝てないことを教え込みます。
その結果哲也は技を覚え、房州と哲也は新宿最強のコンビになります。
房州は積み込みのサインとしてぼやく「明日は晴れるかなぁ」が当時連れ同士で
麻雀するときに流行りまして、みんなで楽しく麻雀していた思い出が蘇ります(笑)
個性豊かな雀士が魅力の一つ
この作品は色々な特徴ある雀士が数多く出てきて楽しませてくれます。
書き出すとキリがないのであえて主要キャラだけにしました。
雀士レビューを別途書きたいと思いますw
それくらい思い入れのある作品です。
麻雀が分かる人にはぜひ読んでいただきたい作品です。
でわでわ♪