こもれ陽の下で・・・は植物と話せる不思議な少女を描いたファンタジーマンガ

週刊少年ジャンプを読んでいた人であれば、「シティハンター」や

「キャッツアイ」を知らない人は居ないんじゃないかと言えるくらい

人気作品を描かれた北条司氏。絵がめちゃくちゃ綺麗で

ストーリーもすごく良くて大好きな漫画家の一人なんですが、

全3巻+読み切りが短編集に収録されている「こもれ陽の下で・・・」も

物語は短いですが心温まるファンタジー作品です。

全三巻と読み切りが短編集に収録

作者:北条司

この作品の前に読み切りの話がありました。タイトルが「桜の花咲くころ」で

収録されている短編集がこちら。


作者:北条司

まずはこちらから読まれるのをお勧めします。

あらすじ(桜の花咲くころ)

小学四年生の桜井真樹はクラスメートの西九条紗羅の事が

気になっていました。スポーツ、勉強、何をやっても「普通」の

女の子なんですが、その普通過ぎる所が引っかかり、

友達になりたいと思っていました。

ある日、紗羅が植物のことが詳しいと知り、自宅の桜の木を

見てもらうようにお願いしました。その桜の木とは、真樹の

自宅に立っている木で、子供の頃からずっと一緒だった大好きな

桜の木で昔は花も咲かせて元気だったのにここ数年は元気が無くなっていました。

紗羅のアドバイスを聞いて元気になってもらいたいと思ってた矢先、

木の一部が折れて近所の家の窓ガラスを割ってしまったことから

木を切り倒すことになりました。ショックを受けた真樹は家を飛び出して、

誤って川に落ちてしまい行方不明となります。

家族が騒ぐ中、桜の木が居場所を知っていると気づいた紗羅は

みんなが見てる前で桜の木と会話を始めます。。。

登場人物

「こもれ陽の下で・・・」

第一巻より

西九条 紗羅(にしくじょう さら)

この作品の主人公です。植物と会話することが出来る不思議な力の持ち主で、

見た目は小学4年生ながら年を取らない為、実際の年齢は不明です。

正体がバレないよう、転校を繰り返してます。読み切りでは同じ4年生だった桜井真樹が

この作品で大人になって紗羅の前に現れます。

第一巻より

西九条 隼人(にしくじょう はやと)

紗羅のパパです。とても優しい人ですが見た目がものすごく怖く、

客が逃げてしまいます。

大人になった桜井真樹が出会って全く怖がらなかった時、

あまりにも嬉しくて号泣しています(笑)

第一巻より

北崎 達也(きたざき たつや)

紗羅の近所に住む小学4年生の男の子です。昔、紗羅が引っ越してくる土地に

立ってきた木から妹が落ちて歩けなくなってしまった経緯から、

その木を恨み、切り倒そうとしたところに紗羅と出会います。

紗羅の不思議な力によって、妹含めて心を救われます。

第一巻より

大城 玄一郎(おおき げんいちろう)

紗羅や達也の通う学校の先生。通称ロリコン先生で、美少女の写真ばかり撮ってます。

そのきっかけが、6年前に紗羅の写真を撮り、魅了されてしまったからで

6年経って年を取らず現れた紗羅の正体に最初に気づきます。

左:桜の花咲くころより

右:こもれ陽の下で

第二巻より

桜井 真樹(さくらい まさき)

読み切りでは小学四年生で、紗羅の同級生です。紗羅の能力のおかげで命を助けられますが

そのせいで紗羅は転校する羽目になりました。大人になって、教育実習生として

再登場します。年を取っていない紗羅に驚きショックを受けますが、バレないように

接します。

寂しい結末も心温まるファンタジー作品

紗羅は不思議な力を持っている為、その能力がばれてしまうと

多くの人からは気持ち悪がられる為、その地を離れなくてはいけなくなります。

また年を取らない為、せっかく仲良くなった友達とも別れなければいけません。

紗羅は小学4年生として転校してくるので、10歳の設定ですが

読み切りと本作品の間でも10年は経過していますし、幽体離脱すると

20代の若い女性姿になるのでそれが本来の姿と思われますので

15年近く10歳児のままでい続けていると思われます。

その間、年を取らずに転向を繰り返しているという

非常に可哀そうな設定の主人公です。

それを感じさせずに、様々な少年少女の植物がらみの悩みを解決して

幸せな気持ちにさせてくれるファンタジー作品です。

「キャッツアイ」や「シティハンター」とは一味違う

北条司ワールドを是非味わってください。

でわでわ♪